札幌市にあった三丁目食堂(※現存しない)
住み込みで働いていた知的障がい者4人が、過酷な労働を強いられたうえ給与や障害者年金を横領されていた。(1日の労働時間は12時間以上、入浴も月に1.2回、布団は何年も交換されず十数年間歯磨きすらしていない人もいた.........)
当時の経営者のほか職親会や金融機関を相手取り、約4500万円の損害賠償を求めて札幌地裁で係争中の事件。4人は07年まで13〜30年間三丁目食堂で働いたが、その間月給5万〜5万5000円とされていたにもかかわらず一度も支給されていなかった。さらに当事者さんの障害基礎年金(4人で計2580万円)も受け取っていなかった。
ここまでを見れば横領や人権侵害、虐待といった側面から、事件の重大さがクローズアップされるが、踏み込んで考えなければならないのは、当事者の方々はその事実(財産搾取や虐待行為)すら問題(※自分たちの生存権そのものが脅かされている)と捉えられない状況にあったということ。
現在は他町のケアホームで暮らしている被害者の1人が語る三丁目食堂での出来事は、経営者の女性に連れられて“海水浴や水族館に行った”と云う楽しい思い出ばかりだと云う。
知的な障がい故に、ひどい扱いを受けたという認識がないという事実。入所施設での生活しか知らずに長い時間を過ごしてきた多くの方々も同じ状況にあると云える。
障がい当事者の権利擁護のシステムをどう構築するか。
入所施設ではオンブズパーソンの活用を積極的に行っている所もあるが、実際にはこの事件と同様に、権利侵害の客観的事実を顕在化できない場合が多いのではないのか。
施設生活とその対局に置かれる地域生活
何れに於いても障がい当事者に関わる支援者の“人”としての資質と人格が問われる。
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