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支援者の資格

“確かに俺たちが悪いんだけど それは分かって居るんだけど、 だけどあんな言い方は無いと思うんだ”........突然事務所で仕事をしていた私の後ろから普段は無口なAさんが興奮した面持ちで切り出した。

彼はその数日前にGHで同居しているYさんと派手な喧嘩になったらしい。理由は些細なことだが男4人の生活では、時に爆発することもあるようだ。幸い怪我もなく済んだのがが、それに介入した職員が問題となった。

その職員曰く“お前たちがトラブルを起こしたのだからお互いにもっと反省しろ”といったらしい。“だから俺たちが悪かったんだ”と何度も話したらしいが、そのスタッフは“反省の態度が見えない。おれは知らない。旅行も連れて行けない”と、なんとも子供じみた言葉を放つだけだったと。

AさんもYさんも、交互に私のところにヘルプを求めに来て、“あんな態度はないよ。反省しろってどういう態度なら良いっていうんだ”と。

3丁目食堂の事件とは異質ではあるが、こうしたスタッフがなんの教育もされず、なんのペナルティも受けずに地域生活を支援するスタッフとして君臨しているといった事実にどう立ち向かうか。

私が彼らに伝えたのは“直接その本人に立ち向かってみるのもいいんじゃないか。負けることはない、いや我慢をしている理由は何もない”ということだった。

その後、彼らを中心に地域生活者の動きが少しずつ変わってきている。直接訴え始めているようなのだ。“私たちが我慢するのはおかしい”“私たちのNOを貴方たちは聞くべきでしょ”と。

エンパワーされていく彼らのこれからの行動を支えていくことが、とても楽しみである。
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テーマ : 障害者の自立
ジャンル : 福祉・ボランティア

プロフィール

どんぐり隊長

Author:どんぐり隊長
知的障がいの方の入所施設に勤めてはや20数年。入所型施設の意義は?あるべき姿は?施設に求められているものはなにか?職員(支援者)の存在価値や倫理は?を常に自問自答しつつ、日々の仕事で感じたことを平易に書き連ねてみたいと思っています。

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