つい先日、今年度最初の社会福祉援助現場実習が終了した。
これまでも何点かの課題を抱えながら携わってきたが、施設=組織として学生を受け入れることに意義を見いだしているかといえば疑問の残るところ。“そんなことに執着している暇はない”と云う管理者からは、自ら職員養成・教育の責任を放棄している様子が伺われる。スタッフ養成や施設の社会的意義を再認識するには、いずれこの業界に来る可能性のある学生に“どれだけ魅力のある仕事”かということを伝える義務があると思う。しかし現実には学生の受入や職員教育は“担当者?任せ”という状況が多い。(※現場の職員がこの実習の意味を意識化して業務することは困難だということは理解できるのだが.......)
そこで2年前から実習指導者や各現場での受入担当者で“実習委員会”を設置して取り組んでいるのだが、そこでも話題になるのは“学生に何をどう伝えるかが難しい”ということ。ようは指導者や担当者自身が社福士の役割や求められる姿を把握していないことや、実際に入所施設のソーシャルワーク業務が“どういうことなのか”という“業務整理がされていない”ことが入所施設の一番の問題だと思われる。
漫然と学生を受け入れて、日常のルーチンとなっている介護介助業務を4週間もさせているような実習先が多いと某福祉大学の教員から聞いたことがあるが、障害者施設にはそれ以上に“人”として生活する上で涵養されるべき倫理や価値観に触れる場でなければならないと思う。
実習受入領域の別によっては、実習生も“即戦力”としての能力を求めるところもあるようだが、それは現場実習に求められることではない。この実習を通して学生が“何を感じて”“どのように考えたか”それを確認する機会としての実習でも十分に価値はあるのではにだろうか。
学生の能力や社会人としての成熟度をはじめから評価の基準として設定していこうとする向きのあるが、それにも些か疑問を感じるところがある。私自身も何人もの学生と関わる中で気づかされたことが沢山ある。いわゆる専門職として持っていた仕事に対する見識も、実はノーマルな生活を考えるとき、本人の気持ちを考えるとき、果たして“それが当たり前”と云えるものではない“ずれ”を持っていることがある。学生の素朴な疑問に答えを窮するような場面が有ったときなど、自分自身にも新たな“気づき”を与えてくれる。
お盆明けにはまた、新鮮な気持ちで社福士を目指す学生に会えることが楽しみだ。
テーマ : 社会福祉士 - ジャンル : 福祉・ボランティア